卒業式のシーズンですね。
僕は３年生の副担任で、担任は５０代のベテランの先生。
そんなわけで、僕は割り切って、卒業式の会場の片づけをしていました。
ふと見ると、自分のクラスの（メインの）生徒が何人かが、もどってきました。
「３年生はもう、手伝わないで、帰っていいんだよ」
「先生来てくれないと、帰れないじゃないですか」
あ、そうそう、お別れの、しめのあいさつをしなきゃ。
わざわざ呼びに来てくれたのでした。
教室に行って、いつものように生徒たちに向かって、
心にもない？悪態をつきまくりました。
爆笑の渦。
いつも、ホンネを言いまくっているので、生徒は分かっています。
以前から、おめでとうなんて言わないよ、と、言ってありました。
「卒業してくれて、ありがとう」
爆笑のあらしでした。
僕も気持ちがよくなって、帰ろうとしたら、
「先生、ちょっと待ってちょっと待って」
とみんなが引き止めます。
ふつう、そのあとは担任に任せて、副担任は、引き下がるもんです。
何かなと思ってみていたら、後ろの方で、ごそごそと、取り出しています。
花束でした。しかも、２つ。
ひとつは、僕に？
副担任なんだけど。
あれ？そんなしきたり、あったかな？
ネクタイまで、もらっちゃいました。
しかも、高そうな。
そのあと、みんなで写真を撮って、握手をして、ハグして、
もみくちゃのまま、なかなか帰れませんでした。
日本の未来を担っていく人たちが、こうして旅立っていきます。
ハグ
