彼女が本題に入る気になるまで、
バカな話をしていました。
結局、何のために家に来たのか、不明なまま、
夜7時をまわったので、
僕は彼女を、車に乗せて、
家まで送りましたとさ。
ちゃんちゃん。
以前、短大で講師をしていたとき、
女性の先生から、
高校教師というのは、
もっとずっとエロいのだと、思われていました。
それは、テレビの見すぎ。
職を、失います。
彼女を送る、車の中で、
気持ちが晴れることを、なにか、
話しておかなくてはと思いました。
教師っていうのは、直感的に、
生徒が悩んでいること、分かるんですよね。
彼女は、家に、帰りたくなかった。
その原因を、イメージしてみる。
家庭内の不和。
この子は、親と、会話をしていない。
あるいは、親同士が、会話をしていない。
彼女が口を割らなかったので(?)
あくまでも、予想です。
でも、その頃、どうやってアドバイスしていいのか、
僕は、分かりませんでした。
そのとき思いついた、でまかせの、魔法の言葉を、
書いておきます。
アキちゃん、お父さん、お母さんに、親孝行してる?
いまのうちに、たくさん、親孝行しておけよ。
そして、
アキが、何かをしてあげたら、
自分から、
「ありがとう」
って、言いなさい。
どうして、あなたが、ありがとうなの?って、聞かれても、
気にしない。
「わたしの、気持ちだから」
それでいい。
それで、みんな納得。
本当の理由は、
「親孝行を、させてもらえたから」
でも、それは、内緒にしておこう。
明日は、今日よりずっと幸せになるって、信じなさい。
「ありがとう」っていう言葉は、、
魔法の言葉なんだ。
心のなかの、暗かったところに、
電球を、ポッと、ひとつ、灯してくれる。
彼女は、泣いていました。
うーん、この話は、さっきの、
バカ話の前にしておけばよかった。
さらに、話をはぐらかします。
もう卒業したけど、ある女の子に訊かれたんだよね。
「え・・・・?」
夢のこと。
「先生の?」
うん。
「どんな夢ですか?」
内緒。
「えー、ひどい」
本当はね。
「・・・・・・」
天使になりたいんだよ。
「分かる」
ずうっと昔の話だけど。
「その人、先生のこと馬鹿にした?」
うん、少し笑われた。
鼻水たらしながらね。
アキも、おんなじ状況になりました。
むかーし、むかし、
神様が、最初に言った言葉。
光あれ!
その次に、言った言葉は、なんだか分かる?
「ありがとう?」
アキは、ギャグのセンス、最高だね。
アキの両親は、仲が悪く、
家では、あまり会話がなかったそうです。
**********************
男性との不和に悩んでいる女性のための、
「なごみ塾―女子部―」を、
3ヶ月の間、ブログもメルマガも放置して、
作り上げました。
もしも、お悩みであれば、扉を叩いてみてください。
http://kupidon.seesaa.net/article/162762570.html
いまのところ、女性限定ですが、
男子バージョンも、ちかぢか完成しますので、
少々お待ちください。
――――――――――――――――――――――
生徒の家庭が、難しいことになっていることは、
教師にも、気づかないことがあります。
そういう境遇でもなければ、
16歳の女の子が一人で、独身教師の家に、
やってくることは、ないです。
それで、温かい、家庭っぽい雰囲気を出すため、
バカ話をたくさんしました。
僕は、それからも、
彼女の、信頼できるお父さん役を、
演じ続けました。
信頼できる、お父さんの役。
もしも、彼女が、生徒でなかったら?
人には、他人の痛みを、感じる力があります。
^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^
どんな女性も、一人の人間です。
その子は、その後も頑張って、
希望する大学に入りました。
計画的失恋
父親が、娘を手放したくないのも、恋愛なんでしょうね。
人間には、あまり複雑な感情は、理解できないのだと思います。
男女間のすべての感情は、恋愛に収束している。
だから、人間は、何度も何度も恋愛をし、
何度も何度も、計画的失恋を繰り返して、大人になる。
ある情報教材の作者さんが、
僕と同じ、視点を持っているのを知りました。
その人の本業は、美容師さんです。
僕のシーサーの姉妹ブログに、詳しく書いてあります。
http://kyouzai-bunko.seesaa.net/category/7956267-1.html
僕のような感情というのは、
普遍的なものであることが分かり、
安心しました。