男というのは、行動するのが好きです。
以前、２００ｋｍ隔てた、中距離恋愛をしたことがありますが、
僕は常に、往復４００ｋｍ、走りました。
ただ、初めてのデートのときだけは、彼女が気を効かせてくれて、
丁度中間地点ともいえるような、沿岸の町で待ち合わせたことがあります。
なんだか、思い出の町なんですが。
彼女も自分の車を持っていたので、たまに運転したかったんですね。
港の記念館の駐車場で待ち合わせました。
場所を指定したのは、彼女の方。
以前、そこに住んでいたことがあるんです。
物理的な位置は、中間地点だけど、
心理的な位置は、彼女の側に近かった。
微妙な位置関係です。
僕は、初めての場所だったので、予定より１時間も早くたどり着きました。
「大丈夫かな、彼女、ちゃんとたどり着けるかな・・・」
そう思いながら、待ってたんです。
途中、まだ早かったなと思い、コンビニを探して、マウスウォッシュを買って、
何度もシュッシュしました。
もう、やる気充分なんですが。
彼女は予定の時間ぴったりにやってきました。
さすが、慣れています。
その日は、港の博物館を見たり、遊覧船に乗ったり、ご飯を食べたり、
料金はすべて、僕が払おうとしたんですが、結果的に、
割り勘になりました。
割り勘も、ＲＵＬＥＳ的には、ダメなそうですよ。
男に、任せなさいと。
そうだよなぁと、僕も同意。
ここで、男らしいところを見せられないんじゃ、
なんだか、友達同士みたいですもん。
「遊覧船、面白かったねー」
「お魚、美味しかったねー」
こんな言葉をかけてくれただけで、
男なら、満足しちゃうんです。
こういうところは、女性は、男に完全に頼ったって、
いいんですよ。
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