生徒が「嫌い」と思う先生は、僕も苦手。
何かのはずみで僕の周りに生徒が集まってきて、時々彼らの話を聴いてやることがある。
今日は、嫌いな先生の話になった。
僕は、いくら上手に誘われても、彼らの誘導には乗らない。
その先生のいいところを教えてやる。
「すごいまじめな人だよ」
「まじめ」であることはわかっているらしい。
ものすごく時間をかけて予習をすることも、みんな知っている。
予習にかけては、僕も先手を打たないとやり込められる。
「マジメにやってるあの先生に引き換え、
予習しないで、時々間違ったり解けなかったりするオレはどうよ。」
生徒数名 「・・・(痛っ・・・という顔)」
ある生徒 「それはそれで、分かりやすいからいい」
私 「ありがとう。今度からちゃんと予習するよ」
・・・以前の僕ならあまりに痛い話なので、人前でできる話題ではなかったが、
最近は、こんな状態でも生徒が付いてきてくれる。
「あの先生、そんな悪いところないけどね」
ダメ押ししてみる。
「授業がね。わかりづらい・・・」
この言葉は、いちばん痛い。
その先生が、本当にポイントをはずしている可能性がある。
こんなタイプの先生がいる。
・「頼みがあるんだけど」と呼んだあと、しばらく待たせる先生。
・込み入った頼みごとをするのに、メモを用意してこない先生。
用件を聞く段階で、やる気が失せてしまう。
段取りが間違っているのだ。
段取りと言えば、自分でも、やってしまうことはある。
「プリントのない人は取りに来て」
と生徒を前に集めた後で、ときどきそのプリントが見当たらないことがある。
「こういう先生いるんだよね、人を待たせておいて、それから書類捜すの」
一応、自分でツッコミを入れておく。
彼らにはどの先生か、思い当たるらしい。
基本的に、こういう先生たちは、自分本位だ。
生徒に対して、不用意な発言を繰り返すことも、たびたびある。
はたで聞いていて、笑えない。
「言わなきゃ良いのに」
その先生自身の、信用を落としている。
絶対に守らなくてはならない、ひとつのポイントがある。
その一点に注意しておけば、かなりぼろぼろの先生でも、
信頼を落とさずにいることができる。
その一点を軽く見る先生は、どんなに勉強しても、
信頼されない。
その時点で、その先生の授業が、面白いかどうか、決まってしまっている気がする。